名探偵コナン映画21(2017)「から紅の恋歌」鑑賞済み感想と少しネタバレ!

名探偵コナン映画21(2017)「から紅の恋歌」を観てきました。

今回は、服部平次と遠山和葉の恋愛ものです。

平次が特にカッコいい!のですが、そこはコナン映画!本当に甘くないデス。

そして、ストーリーが秀逸でした。

見所を紹介します。

コナン映画21看板

甘くないコナン映画21

今回の映画、オープニングでいきなり殺人事件から始ります。
それも撲殺ですよ!畳に血溜まりが広がるシーンが少々グロイです。
開始5分で殺人とは!!これには少々驚きました。

これは、「恋愛もの=甘い映画」と思ったら大違いだよ!と制作者からの挑戦状に感じました。

そして畳みかけるように、日売テレビ大阪本社の爆破シーンにつながります。

この爆発する日売テレビの屋上にコナン、平次、和葉の3人が取り残されます。
コナンの協力で平次と和葉はなんとか脱出できますが、コナンが取り残されました。

唯一残された道路側の脱出路も火に飲まれます。

道路の向こうには川が流れています。
そこまでジャンプできれば脱出できます。
火と瓦礫が邪魔をして、電動スケボーの力を借りようにも助走がたりません。
全方位火の海で、万事急須だとさすがのコナンもあきらめかけた時、瞼に蘭の顔が浮かびます。
「こんな所で死んでたまるか!!」
そして起死回生の奇策を見つけます。
その方法は、放送局の屋上にある物を使い、大ジャンプに必要な加速を得るという方法でした。

その奇策で無事に川まで大ジャンプが出来、窮地を脱します。

オープニングからこの大脱出まで約30分間でした。

毎回のことですが、オープニング30分間の怒濤の展開で一気に物語の中に吸い込まれて行きます。
今回も、上手いな~と思いましたね。


「名探偵コナン から紅の恋歌」予告

ちょっと寄り道(日売テレビはこれ)

今回、オープニングで描写されている日売テレビのビルですが、本当に大阪にあります。
大阪読売テレビ本社ビルがそれです。

大阪読売TV本社ビル全景

今回の映画のモデルですね。

場所と形、全く同じで笑ってしまいました。(笑!)

ちなみに、コナンが火災で取り残される屋上は、低階層の方の屋上です。
パラボラアンテナがある所が大脱出劇の舞台です。

大阪読売TV本社ビル

そして、この読売テレビ局ですが、敷地内にコナン像が在るそうですよ。

大阪読売テレビ コナン像

画像引用元:http://bb-building.net/tatemono/osaka/165.html

それにしても自分の局とはいえ、大爆破するシーンは描いていて気持ち良かっただろうなと何となく思ってしましました。(爆!)

大岡紅葉登場

この爆発騒動のなか、日売テレビ局の廊下で平次と紅葉が再会します。
もっとも、再開と思っているのは紅葉だけで平次の方は、完全に忘れていました。
その紅葉、上目線で目尻に涙をためてこういいます。

「やっと会えた。未来の旦那さん」

ここ大切なセリフなのですが、こう言ったと思います。間違っていたらスミマセン。

さすがの平次も美少女に涙目でそのようなことをいわれると、鼻の下をのばしました。

噛みつく和葉に「私は平次さんの婚約者です」と紅葉はさらに爆弾発言をします。
この会話、爆弾騒動でTV局から避難中の発言です。
このある意味もう一つの強力な爆弾が炸裂するのですが、なんだか笑ってしましました。

平次と紅葉はどこで知り合ったのか?

以下ネタバレです。
平次は実は小学5年生の時に飛び入りで参加した百人一首大会で優勝していました。

その時に決勝戦で対戦した相手が紅葉だったそうです。

へっ!平次って百人一首得意だったの???

と思ってしまったのですが、平次のお母さんの静華さんが元カルタクイーンとのことでしたので、まあ、それもありかなと思いました。

その5年生の時、問題はここからで、平次が紅葉にある約束をした。と紅葉が言い張ります。その約束とは

「こんど合った時よめにしてやる」

紅葉はご丁寧に、指切りで約束した証拠写真も持っていましたよ。(汗!)

平次と紅葉の指切りシーン

ちなみにその指切りの写真はこの公式ページにありました。

引用元:から紅の恋歌公式ページ~物語~

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遠山和葉VS大岡紅葉

和葉ですが、カルタ部にも在籍しているとのことでした。(普段は合気道部所属)
カルタ部は、部長の枚本未来子と和葉の2名しか在籍していないようで、次のカルタ大会「皐月会」(=百人一首の有名大会)でいい成績を残さないと廃部になるとのことでした。

皐月会のアピールのため、枚本未来子と大岡紅葉がデモストレーションを兼ねて日売テレビで百人一首の対戦していました。大岡紅葉は百人一首の高校生チャンピオンです。チャンピオンの相手を務める枚本未来子も相当な腕前だと推測されます。

ちなみに、この皐月会のアピールの為に主催者と小五郎のおっちゃんの対談も組まれており、その付き添いでコナン一同もテレビ局に来ていました。平次と和葉は未来子の付き添いです。

ここで例の爆弾騒ぎが起きます。

この爆弾騒動のさなか未来子が怪我します。なぜ怪我したのか?

皐月会の為だけに使われる特別な百人一首のカルタ。

それを飾っていたスタジオにとりに戻ったからでした。

当然、平次と和葉も未来子の後を追いスタジオに戻ります。
かろうじて、カルタの回収に成功しスタジオを出たところで1回目の爆発がおこります。

未来子を逃がすことにことに成功する平次ですが、そのかわり平次と和葉が建物の中に取り残されます。

平次と和葉が建物に取り残された原因は未来子の暴走でした!

ですが、この暴走が事件解決の大きな鍵を握っていました。
あとからわかることですが、なるほど!!と唸ってしましました。

ところで、未来子は避難のさいに怪我をしたので皐月会に出場出来ません。
なので、代わりに和葉が出ることになりました。

そこに立ちはだかったのが紅葉でした。

覚悟もないに、戦場に立つな!

と挑発します。(意訳です。こんな言い方はしていません。念のため)

和葉の性格なのでこのケンカを買うのですが、勝負に賭けた物が「平次への告白権利」でした。(爆!)

いやいや何を賭けてんねん!と、思いましたがあまりにも違和感が無いスムーズな成り行きにこれまた感心しました。(笑!)

王道の秀逸な謎解き

最初の殺人事件から最後のカルタ堂崩壊にいたるまでの謎解きですが、これが秀逸でした。

今回、特に納得したのが犯人の動機でした。
犯人の動機が最後の爆破シーンまで貫かれています。

最初のテレビ局の爆破や、殺人予告も全て説明がつきます。
それだけでは無く、映画の冒頭から色々なフラグ(伏線)を立てていて、最後に見事に回収します。

そしてこのTV CMのなかにある
「2人の探偵が挑む解いてはいけない悲しき謎とは」
の言葉が気になっていたのですが、本当に解いてはいけない悲しい真実がありました。


「名探偵コナン から紅の恋歌」TVCM~相棒篇~より

和葉と紅葉の平次争奪戦と事件が見事にからまり最後まで一気に見せてくれます。
約2時間ある長編ですが、最後まで飽きさせません。
本当に良く練られたストーリーだと思います。

百人一首について

今回の映画を語るにあたり、百人一首の恋歌は外せません。
ですが、私、百人一首にとんと疎くまた興味が無いため、よく分かりませんでした。
カルタ愛好者の皆様。スミマセン!

犯人からの犯行予告 紅葉が入った百人一首

今回の事件ですが、犯人は百人一首に深く係わる人物だと思われました。
それは、犯行予告として爆破現場や殺害予定人物に百人一首を送っていたからです。
その百人一首ですが、なぜか紅葉が題材になった和歌ばかりでした。

その脅迫状は全部で6首ありました。

所でスミマセン。犯人がなぜこの和歌を犯行予告として送ったのか?その理由はわからずじまいでした。それは、私に和歌の素養が無いからです。(汗!)

ですが紅葉が題材の和歌は、わかりましたので参考までにここに掲載します。

紅葉5首(奥山に・このたびは・小倉山・山がはに・嵐吹く)

まずは紅葉が歌の中に入っている5首です。
()は歌番号です。

(5)
・奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋はかなしき

作者:猿丸大夫
現代語訳:奥山で紅葉を踏み分けて鳴いている鹿の声を聞く時こそ、秋の悲しさを感じるものだ。

(24)
・この旅は ぬさもとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに

作者:菅家
現代語訳:今度の旅は、御幣をささげることもできない。とりあえず、手向けに山の紅葉を錦に見立てて御幣の代わりにするので、神の御心のままにお受け取りください。

御幣(ごへい)とは?
幣束(へいそく)=神に供えるささげものの敬称。
普通は白色や金・銀の紙などを細長く切り、幣串(へいぐし)にはさんだものを指す。お祓いのときなどに用いる。

(26)
・小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ

作者:貞信公
現代語訳:小倉山の紅葉よ。お前に心があるなら、いま一度の行幸があるまで散らずに待っていてほしい。

(32)
・山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり

作者:春道列樹
現代語訳:山中を流れる川に風がかけたしがらみは、完全に流れきらずにいる紅葉だったのだなあ。

(69)
・嵐吹く み室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり

作者:能因法師
現代語訳:嵐が吹く三室の山のもみじの葉は、竜田川の水面に落ちて、川を錦に織りなすのだ。

紅葉の言葉が入っている歌は全部で5首です。
でも映画では脅迫文は6首あることになっています。

最後の歌はどれか?恐らくこれだと思います。ですが紹介まえにちょっと言訳です。
さっきから言っていますが、私は和歌がとんと疎いです。
なので、映画で6首全部紹介されていましたが覚えているわけではございません!!
なので、これだとおもう和歌を紹介させて下さい。

歌のなかに紅葉がないが紅葉を表現した歌

(17)
・ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くぐるとは

作者:在原業平朝臣
現代語訳:神代にすら聞いたことがない。竜田川(たつたがわ)が紅葉によって水を真っ赤に染め上げているとは。

・竜田川とは?
生駒山を源流とする奈良県の川。紅葉の名所

・からくれなゐに(唐【から】・呉【くれ】の藍)とは?

唐=唐伝来という意味もあるのだが単なる美称としても用いられる。
呉(くれ)の藍は、鮮やかな紅色の意。

おっと!ここで「ちはやぶる」がでてきましたね。
うん?ここまで書いて今、気がつきました。
「からくれなゐ」は、なんと今回の映画のタイトルですね!!!(爆×爆!!)

う~~~~ん。カルタファンには当たり前すぎて今更なのでしょうが、素人はこんなものです。ほんと、スミマセン。

現代語訳は「学ぶ・教える.COM 小倉百人一首」のページを参照しました。ありがとうございます。
参照:http://www.manabu-oshieru.com/hyakunin/contents.html

脅迫文が送られた6名とは

さてこの脅迫文6首ですが、次の6名に送られていました。

1.日売テレビへの爆破予告(冒頭30分で大爆発)
2.皐月会の一般の部、前年度優勝者(冒頭5分で殺害)
3.関根康史(車で移動中、車ごと爆破)
4.大岡紅葉
5.皐月会の主催者(小五郎の対談相手ですが爆破騒動で実現せず)
6.遠山和葉

脅迫文の最後の一首ですが、遠山和葉の手に渡っていました。
なぜ和葉に渡ったのかは、できれば映画を観てください。

ゲスト声優の頑張り

今回ゲスト声優に宮川大輔さんが「関根康史」役で。吉岡理帆さんが「枚本未来子」役で出演しています。

二人とも、結構重要な役柄で出演しています。なので二人とも、セリフの多いこと!(笑!)

宮川大輔さんは冒頭に起こった殺人事件の第一発見者兼、重要参考人の役です。

吉岡理帆さんは、和葉のカルタ部の部長の役ですね。

映画を見ましたが、余り違和感が無くなかなか良かったと思います。
ゲスト声優はいつも不安が多いのですが、今回は安心して観られましたね。

気になったのは、小五郎に尋問されている関根康史のシーンがありました。ここで宮川大輔さんですが、少々緊張していたのか、声が微妙に震えていたような感じになっていました。(そう感じました)ですが、かえってその緊張が「疑われている!」という動揺感をだしており、かえって良かったように思います。

倉木麻衣が歌う主題歌「渡月橋 ~君 想ふ~」が雰囲気にピッタリ!

今回、主題歌は倉木麻衣さんです。

「渡月橋 ~君 想ふ~」は、『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』のために書き下ろされたそうです。

書き下ろしただけあり、映画の雰囲気にピッタリ合っています。
聴いた感想ですが、声がとてもいいですね!切ない感じが本当に今回の映画にはまっています。

ミュージックビデオ(MV)ですが、倉木麻衣さんを久しぶりに見た感じがします。
下の説明にもありますが、十二一重姿がきれいですね。


倉木麻衣「渡月橋 ~君 想ふ~」ミュージックビデオ(Short Ver.)

「渡月橋 ~君 想ふ~」の解説

劇場最新作『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』のために書き下ろされた「渡月橋 ~君 想ふ~」は、映画の世界観が色濃く反映された一曲。「から紅に染まる渡月橋~」というフレーズから始まるサビが印象的で、サウンド的にも和楽器などが取り入れられ、映画の情景が主題歌からも感じられる一曲となっています。MVでの美しい十二単姿の倉木麻衣は必見!

説明文はYouTubeより引用

☆倉木麻衣さんのコメント

今回、劇場版『名探偵コナン』21作目の作品で主題歌を担当させていただくことになり、コナンくんとの21曲目のコラボレーションに心から感動しております。以前映画でご一緒させていただいた時に、お客さんと一緒に劇場で見せていただき、主題歌が流れた時に嬉しさと感動で溢れる涙を止められなかったことを今でも思い出します。今回主題歌制作に際しシナリオをいただいた時から、 “から紅”の奥深い色合いがふわーと浮かび、サウンド的に和の雰囲気を取り入れたいと思いました。映画の中の高校生の爽やかな恋模様、コナンくん作品ならではのドラマチックで美しいストーリーを彩る一曲になったら嬉しく思っています。私もいちファンとして、公開が今からとっても楽しみです。

引用元:倉木麻衣×名探偵コナン コラボページ

まとめ それでもなにか物足りないかな?

ストーリー、主題歌、声優陣の3拍子が揃っている映画ですが、正直言います。観終わったあとなぜかもやもやした物が残りました。

それは何か?ずっと考えて、家に着いた時に思い当たりました。

もやもやの原因は、「平次と和葉の二人とも結局、告白していない!!」

告白できないのはマンガ本編のこともあるので仕方ないとしても、劇中、二人のあま~~~い、セリフは一切無し。そしてそのような雰囲気すらない映画になっています。

今回は、平次と和葉の恋愛バージョンの映画で、平次や和葉の態度でおたがい好きなのはバレバレです。ですが肝心の甘いシーンが全く無い!本当に甘くない映画ですね。

さすがだと思うと同時に、平次の歯の浮いたセリフ=和葉への口説き文句を聞きたかったのですが、それが無かったことが本当に残念です。(笑!)

平次のカッコイイシーンはいっぱいあります。観たかったのは甘いシーンです。

えっ!あの平次がそんな甘いセリフ言えるわけないやろ!!

全くその通だと思います。(爆!!)

おまけ コナン映画22予告

次回映画の予告ですが次のようなものでした。

人工衛星からの目線で夜の関東平野を映し出しています。
関東平野が街灯りで明るく見えます。
そこに男の声でカウントダウンが始りました。
5・4・3・2・1・0
ゼロと同時に関東平野から灯りが全て消えます。

カウントダウンしたのは誰か?

私は、キッド?と感じたのですが、娘はアムロさんじゃないの?といいます。
この人物の特定、どちらも自信が無いのですが、次回も期待できそうです。

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