羽毛布団の産地偽装が問題になっています。その偽装の方法と問題点とは?また、良い羽毛布団を簡単に見分ける方法とは?
引用元はこちらです。
目次
*羽毛布団の産地偽装とは?
最近、羽毛布団の産地偽装が問題になっています。ヨーロッパ産100%羽毛と偽って中国産の羽毛を混ぜて販売している布団が多いそうです。
羽毛布団ですが、現在年間約320万枚発売されているそうですが、その半数がヨーロッパ産と表記されて販売されています。
ここが問題で、ヨーロッパからの羽毛の輸入量は全体の2割にも満たないそうです。なので3割ぐらいは偽装だと考えられています。
偽装の仕方ですが、中国産の羽毛を混ぜて販売されています。日本に輸入してから混ぜる時もあるそうですが、日本国内で偽装しているだけではないそうです。
それは、中国の関連会社に羽毛の原材料を送って加工してもらってから日本にもう一度輸入します。この時に粗悪品が混ぜられているのでは?といいます。
*ヨーロッパ産の羽毛布団と比べて3割安い物は、要注意!
偽装羽毛布団ですが、ヨーロッパ産100%羽毛布団に比べて、値段が大変安いです。
材料の市場価格ですが、フランス産の羽毛なら1キロあたり約6000円です。中国から輸入したヨーロッパ産といわれる羽毛は1キロあたり4000円~4500円ぐらいです。
業界では1キロ4000円は、ヨーロッパ産を混ぜていない中国産100%に近い値段だといわれています。(価格は新聞記事を参照)
市販の布団で、高級フランス産の布団と比べて3割ぐらい安い物は、中国産羽毛が混ざっている可能性が高いです。
2015年の財務省統計によると、羽毛原料の輸入先は中国が48%、台湾が29%で欧州・ロシアは17%でした。
欧州からの輸入が17%ですか!ヨーロッパ産と書かれている羽毛布団の何割が偽装品か?これを考えると少々、恐ろしいですね。
*偽装羽毛布団になにが問題か?
問題点は3つ
1.暖かくない!
2.臭いがする!
3.ほこりっぽい!
の3点が問題です。
1.羽毛そのものの質が良くないです。同じ重さでも、ふんわり感が足りないので暖かさが感じられないそうです。布団が薄い=空気の層が薄いので暖かくないといいます。
2.洗浄が足りないので、臭いがする時があります。
◇国内に輸入した羽毛は、更に洗浄します。
・除塵機で不純物を取り除きます。
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・洗浄機で汚れを落とします。
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・脱水機、乾燥機で乾燥させます。
中国で混ざられものの中には、この行程を飛ばしている粗悪品が混ざっていることがあります。これらが、臭いを放ちます。
◇羽毛には清浄度と酸素計数のJIS規格がありました。
清浄度は、羽毛の洗浄度合いを数字で表したもの。
酸素計数は、臭いを数字で表したものです。
JIS規格では、清浄度はJIS規格500mm以上。酸素計数はJIS規格4.8mg以下です。
ちなみに「羽毛ファクトリーすやすや」という羽毛布団専門会社の羽毛洗浄の自主規格は、清浄度1000mg、酸素計数0.16㎎以下に抑えているとネットに表記しています。酸素計数0.16mg以下ですのでこの数字すごいと思います。
洗浄ですが、日本国内で再洗浄した方が良いと「羽毛ファクトリーすやすや」の羽毛加工工程説明ページに説明書きがありました。
なんでも、日本の一定の深さにある地下水は水の分子が細かく、羽毛を洗浄するのに大変適しているそうです。
格安の羽毛布団は中国で加工しているそうなので、この辺りの品質がやはり気になりますね。
3.洗浄が足りない羽毛はほこりっぽいそうです。
安い布団を軽く叩くと、ほこりが出てきます。洗浄が足りないのだと思われます。
羽毛布団の加工工程はこのページを参照しました。
↓
「羽毛布団 羽毛ファクトリーすやすや 商品の出来るまで 楽天市場店HPより」
*良い羽毛布団を店頭で見分ける方法
とくダネ!では、店頭で出来る良い羽毛布団の見分け方を紹介していました。
とくダネ!で紹介された方法は次のとおりでした。
1.羽毛布団を4つ折りにして、押さえる。
4つ折りにして、上から全体を押さえます。
半分ぐらいの厚さまでになった時に、押さえをときます。
この時、いい羽毛布団ならゆっくりと元の大きさまで戻ってくるそうです。
2.臭いをかいでみる
臭いがしないか?特に、くさい臭いがしないか?をチェックして下さい。
3.軽く叩いてみる
布団を軽く叩いてみます。ほこりが出なければOK!です。
店頭で実際に4つ折りにするのは難しいかも知れませんが、いい羽毛布団購入の目安になりますので、是非してみたいところです。
通販サイトでの購入はこのチェックが出来ませんので、購入者のレビューや会社の販売年数を参考にするしかないですね。
前出の「羽毛ファクトリーすやすや」さんは、羽毛布団の通販会社さんですが、返品も受け付けているそうです。これ、珍しいですね。商品によほどの自身があるのだと思います。
*最後に 産地偽装は詐欺罪にあたる?
日本羽毛製品協同組合(日羽協)は、参加の羽毛布団会社に「原産地の偽装表示は景品表示法違反や詐欺罪が適用される」と強く警告を発しているそうです。
これで、収まるのかどうか?購入時に購入者が自助努力をしないといけないのかもしれません。安い物には裏がある!との認識が必要ですね。